「布団に入ってもなかなか眠れない」
「夜中に何度も目が覚める」
「朝早く目が覚めて、その後眠れない」
不眠が続くと、心も体もつらく感じるものです。
一方で、年齢を重ねると、若い頃より睡眠時間が短くなったり、途中で目が覚めやすくなったりすることがあります。これは、加齢に伴う睡眠の変化としてみられることもあります。
眠れない日があると不安になりますが、まずは生活習慣を見直し、睡眠を妨げている原因がないか確認してみましょう。
🧠 年齢とともに睡眠は変化します
若い頃は長く眠れていた方でも、年齢を重ねると、必要な睡眠時間が少しずつ短くなったり、眠りが浅くなったりすることがあります。
そのため、
「昔は8時間眠れたのに、今は6時間しか眠れない」
「一度も起きずに朝まで眠れなくなった」
ということだけで、必ずしも異常とは限りません。
大切なのは、睡眠時間の数字だけではなく、
・日中に強い眠気がないか
・仕事や家事に支障がないか
・朝起きたときにある程度休めた感じがあるか
といった、日中の状態も含めて考えることです。
⏰ 「何時間眠らなければ」と考えすぎないようにしましょう
睡眠には個人差があり、すべての方が同じ時間だけ眠る必要はありません。
「必ず7時間眠らなければならない」
「昨夜は5時間しか眠れなかったから、今日は体調が悪くなる」
と睡眠時間に強くこだわると、その不安や緊張によって、かえって眠りにくくなることがあります。
短い時間しか眠れなかった日があっても、翌日に大きな支障がなければ、必要以上に心配しなくてもよい場合があります。
睡眠時間を完璧に管理するよりも、眠れる体のリズムを少しずつ整えることが大切です。
🌅 朝の過ごし方が夜の眠りにつながります
眠れなかった翌日は、朝遅くまで寝ていたくなるかもしれません。
しかし、起床時間が日によって大きく変わると、体内時計が乱れ、夜に眠りにくくなることがあります。
まずは、
・毎朝なるべく同じ時間に起きる
・起きたらカーテンを開けて朝の光を浴びる
・朝食をとる
ことを意識してみましょう。
就寝時間を無理に早めるよりも、起床時間を整えることから始めると続けやすくなります。
🚶 日中は適度に体を動かしましょう
日中の活動量が少ないと、夜になっても眠気が十分に出ないことがあります。
・散歩をする
・買い物では少し多めに歩く
・軽い体操をする
・家事で体を動かす
など、無理のない範囲で体を動かしましょう。
激しい運動を始める必要はありません。毎日少しずつ続けることが大切です。
昼寝をする場合は、長く眠りすぎたり、夕方以降に眠ったりすると、夜の睡眠に影響することがあります。眠気が強い場合も、昼寝は短めにしましょう。
☕ 夕方以降の飲み物やお酒にも注意しましょう
コーヒー、緑茶、紅茶、エナジードリンクなどに含まれるカフェインは、眠気を妨げることがあります。
眠りにくい方は、夕方以降のカフェインを控えてみましょう。
また、「寝酒をすると眠れる」と感じる方もいますが、アルコールは途中で目が覚めやすくなったり、眠りを浅くしたりすることがあります。
睡眠のためにお酒を飲む習慣は、できるだけ避けることをおすすめします。
📱 寝る前は心と体を休める時間にしましょう
寝る直前までスマートフォンやパソコンを見ていると、頭が覚醒した状態が続き、眠りに入りにくくなることがあります。
寝る前は、
・照明を少し暗くする
・スマートフォンを見る時間を減らす
・ぬるめのお風呂に入る
・静かな音楽や読書で過ごす
など、気持ちを落ち着かせる時間をつくりましょう。
すべてを一度に変える必要はありません。まずは、寝る前のスマートフォンを少し短くするなど、続けやすいことから始めてみましょう。
🛏 眠くなってから布団に入ることも大切です
「早く眠らなければ」と思い、まだ眠くないうちから長時間布団に入っていると、かえって眠れないことへの焦りが強くなる場合があります。
眠気が十分にないときは、無理に眠ろうとせず、静かな場所で本を読むなどして過ごし、眠くなってから布団に入りましょう。
布団の中で長く眠れず、焦りやいらだちが強くなった場合も、一度布団を出て気持ちを落ち着かせる方法があります。
「布団に入ったら必ず眠らなければ」と考えすぎないことが大切です。
💊 睡眠薬を使用している方へ
不眠の程度によっては、睡眠薬が必要になることもあります。
睡眠薬は、適切に使用することで睡眠を助ける一方、薬の種類や体調によっては、翌朝の眠気、ふらつき、転倒などに注意が必要な場合があります。
現在、睡眠薬を使用している方は、自己判断で急に中止したり、量を増減したりしないようにしましょう。
生活習慣を整えながら、薬の必要性や使用方法について主治医と相談していくことが大切です。
🏥 不眠が続く場合はご相談ください
生活習慣を見直しても眠れない状態が続く場合や、日中の生活に支障がある場合は、医療機関へ相談しましょう。
特に、
・強いいびきや睡眠中の無呼吸を指摘された
・脚がむずむずして眠れない
・気分の落ち込みや強い不安がある
・日中の眠気が強く、仕事や運転に支障がある
・眠れない状態が長く続いている
といった場合は、睡眠時無呼吸症候群や心身の病気などが関係していることもあります。
「眠れないのは自分の努力不足」と考える必要はありません。原因を確認し、その方に合った対策を考えることが大切です。
🌷 まとめ
不眠はつらいものですが、年齢とともに睡眠時間が短くなったり、途中で目が覚めやすくなったりすることは珍しくありません。
睡眠時間の数字だけにこだわらず、
・毎朝なるべく同じ時間に起きる
・日中に適度に体を動かす
・夕方以降のカフェインや寝酒を控える
・寝る前は心と体を休める
・眠くなってから布団に入る
といった習慣を、無理なく続けてみましょう。
「何時間眠れたか」よりも、日中を大きな支障なく過ごせているかを大切にしてください。
眠れない状態が続く場合や、睡眠薬について不安がある場合は、お気軽にご相談ください。
大府市中央町の内科・消化器内科 村瀬医院
医師 村瀬和敏(総合内科専門医・消化器病専門医・消化器内視鏡専門医)


