― 「いつもの胃の不調」と放置せず、原因を一度確認してみましょう ―
「最近、食後に胃がもたれる」
「みぞおちのあたりが痛むことがある」
「以前より食べられなくなった」
40代、50代、60代と年齢を重ねるにつれて、このような胃の不調を感じる方は少なくありません。
胃もたれや胃痛は、食べ過ぎや飲み過ぎなど一時的な原因でも起こります。しかし、症状を繰り返したり、長く続いたりする場合には、胃炎や胃潰瘍、逆流性食道炎などの病気が隠れていることもあります。
今回は、胃もたれ・胃痛の主な原因と、どのような場合に胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)を考えた方がよいのかについて、分かりやすくご紹介します。
🤔 胃もたれ・胃痛はなぜ起こる?
胃の不調には、さまざまな原因があります。
例えば、
- 食べ過ぎ・飲み過ぎ
- 脂っこい食事
- 過度の飲酒
- ストレス
- 胃炎
- 胃・十二指腸潰瘍
- 逆流性食道炎
- ピロリ菌感染
- 薬の影響
などがあります。
また、胃カメラをしても潰瘍などの明らかな異常が見つからないのに、胃痛や胃もたれなどが続く「機能性ディスペプシア」という病気もあります。
つまり、「胃が痛い=胃潰瘍」のように、症状だけから原因を判断することはできません。
🍚 「年齢のせい」「食べ過ぎただけ」と思っていませんか?
診察をしていると、
「昔から胃が弱いので」
「年をとって胃がもたれやすくなっただけだと思います」
というお話を伺うことがあります。
もちろん、加齢や食事内容によって胃の調子が変化することはあります。
ただ、以前はなかった胃もたれや胃痛が最近になって出てきた場合や、症状を何度も繰り返している場合には、一度原因を確認しておくことが大切です。
市販の胃薬を飲むと一時的に良くなるため、そのまま何か月も様子をみている方もいらっしゃいます。
薬で症状が改善することと、原因となる病気がないことは必ずしも同じではありません。
🔍 胃カメラでは何が分かる?
胃カメラは、細い内視鏡を使って、
食道 → 胃 → 十二指腸
を直接観察する検査です。
胃カメラでは、
- 逆流性食道炎
- 胃炎
- 胃・十二指腸潰瘍
- ポリープ
- 胃がん・食道がんなどの腫瘍性病変
などを確認することができます。
必要があれば、検査中に組織の一部を採取して詳しく調べることもあります。
血液検査だけでは分からない食道や胃の粘膜を直接確認できることが、胃カメラの大きなメリットです。
🦠 ピロリ菌も胃の病気と関係しています
「ピロリ菌」という名前を聞いたことがある方も多いと思います。
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は胃の中に感染する細菌で、慢性胃炎や胃・十二指腸潰瘍、胃がんなどと関係することが分かっています。
特に40代以降の方では、
「自分がピロリ菌に感染しているのか分からない」
という方も少なくありません。
胃カメラでは胃粘膜の状態を直接観察できるため、必要に応じてピロリ菌についても検査を検討します。
⚠️ こんな症状があるときは一度ご相談ください
胃の症状が一時的で、その後すっかり改善している場合には、必ずしも全員に胃カメラが必要なわけではありません。
一方で、次のような場合は一度医療機関へ相談することをおすすめします。
- 胃痛や胃もたれが長く続いている
- 症状を何度も繰り返す
- 胸やけや酸っぱいものが上がってくる
- 食欲が以前より低下した
- 食べ物がつかえる感じがする
- 吐き気や嘔吐を繰り返す
- 原因が分からない体重減少がある
- 黒っぽい便が出る
- 貧血を指摘された
- 胃潰瘍やピロリ菌感染の既往がある
こうした症状があるからといって、必ず重大な病気があるわけではありません。
しかし、症状だけでは原因を区別できないため、必要に応じて胃カメラなどで確認することが大切です。
特に黒いタール状の便が出る、血を吐く、強い腹痛が続く、ふらつきや冷や汗を伴うなどの場合には、消化管出血など緊急性のある病気も考えられるため、早めの受診が必要です。
👨⚕️ 40代・50代以降の「今までと違う胃の症状」は一度確認を
若い頃から時々胃もたれがあるという方と、50代になって初めて胃の調子が悪くなってきたという方では、考え方も少し変わります。
特に、
「最近になって症状が出てきた」
「以前より症状が増えている」
「薬を飲んでも繰り返す」
といった変化がある場合には、「年齢のせい」と決めつけないことが大切です。
症状が続いている方は、一度消化器内科で相談してみましょう。
😟 「胃カメラはつらそう…」と受診を先延ばしにしていませんか?
胃カメラに対して、
「オエッとなりそうで怖い」
「以前受けたときにつらかった」
「できれば受けたくない」
というイメージをお持ちの方もいらっしゃると思います。
そのお気持ちはよく分かります。
ただし、胃の症状があるからといって、受診したその日に必ず胃カメラをするわけではありません。
まず症状やこれまでの経過、服用している薬などを確認し、診察したうえで、胃カメラが必要かどうかを判断します。
「胃カメラを受けるべきか分からない」という段階でも、まずはご相談いただいて大丈夫です。
🏥 胃の不調は消化器内科へご相談ください
胃もたれや胃痛が続いていても、
「このくらいの症状で病院へ行っていいのかな?」
と受診を迷われる方も少なくありません。
もちろん、一時的な胃の不調で自然に良くなることもあります。
しかし、症状が長引いたり、何度も繰り返したりしているのであれば、一度原因を確認しておくと安心です。
村瀬医院では、内科・消化器内科として胃痛、胃もたれ、胸やけ、食欲低下などの消化器症状について診療しています。
普段当院に通院されていない方や、初めて受診される方でもご相談いただけます。
診察のうえ、必要に応じて胃カメラなどの検査についてご案内します。
🌷 まとめ
胃もたれや胃痛は、食べ過ぎなどの一時的な原因でも起こりますが、胃炎、胃・十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、ピロリ菌感染など、さまざまな病気が原因となることがあります。
大切なのは、
「胃薬を飲めば良くなるから大丈夫」
「年齢のせいだろう」
と長期間そのままにしないことです。
特に、最近になって症状が出てきた、症状が長引いている、何度も繰り返す、体重減少や黒い便などを伴う場合には、早めに医療機関へ相談しましょう。
胃カメラは、食道・胃・十二指腸を直接観察し、症状の原因を調べるために有用な検査です。
そして、胃の症状があるからといって、必ず胃カメラが必要というわけではありません。
「この症状なら胃カメラを受けた方がいいのかな?」という段階から、消化器内科へご相談ください。
症状の原因を確認し、必要な検査や治療を一緒に考えていきましょう。
大府市中央町の内科・小児科・消化器内科 村瀬医院
大府市中央町2-100
医師 村瀬和敏(総合内科専門医・消化器病専門医・消化器内視鏡専門医)


