食べ過ぎを防ぐためのコツ
朝晩の冷え込みがぐっと強まり、大府市でも冬の訪れを感じる季節になりました。気温が下がると体温を保つためにエネルギーを使い、自然と食欲が高まりやすくなるといわれています。「つい食べすぎてしまう」「体重が増えてきた」という声も聞かれる時期ですね。今回は、冬に起こりやすい“食べ過ぎ”を上手に防ぐポイントについてお話しします。
冬に食べ過ぎてしまう理由とは?
寒くなると、体は体温を維持するためにエネルギーを消費します。すると、脳が「もっとエネルギーを補給しよう」と指令を出し、食欲が増えやすくなると考えられています。
また、外出の機会が減って運動量が少なくなるため、消費エネルギーが減りがちです。これらが重なることで、冬は太りやすく、生活習慣病(高血圧・糖尿病・脂質異常症など)の悪化にもつながりやすい季節といわれています。
さらに、年末年始の行事やごちそうも続き、つい「もう少しだけ…」と食べすぎてしまう方も多いかもしれません。こうした季節の変化を知っておくことが、対策の第一歩になります。
食べ過ぎを防ぐための日常の工夫
① 食事のリズムを整えましょう
食事の間隔が空きすぎると、次の食事でドカ食いしやすくなります。朝食を抜かず、3食を規則的にとることで、自然と食欲が安定しやすくなります。
② 温かい汁物を先に
食事の前に温かい味噌汁やスープをゆっくり飲むと、体が温まり満腹感も得られます。冬場は特に効果的です。
③ よく噛んでゆっくり食べる
噛む回数が多いほど満腹中枢が刺激されます。早食いは食べ過ぎの大きな原因になりますから、「一口30回」を目安にゆっくり味わいましょう。
④ 間食は“質”を選ぶ
どうしても小腹がすくときは、
・ナッツ
・ヨーグルト
・果物(みかんなど)
といった血糖値が急上昇しにくいものを選びましょう。甘いお菓子や揚げたスナックは量に注意します。
⑤ 軽い運動を習慣に
寒い時期こそ意識的に体を動かすことが大切です。散歩や軽いストレッチでも代謝が整い、過剰な食欲を抑える助けになります。無理のない範囲で続けてみましょう。
まとめ:気持ちよく冬を過ごすために
冬は食欲が自然に高まりやすい季節ですが、ちょっとした工夫で食べ過ぎを防ぐことができます。体重の増加や血糖値・血圧の変化は、生活習慣病の悪化にもつながることがありますので、気になる方は早めに生活を整えていくことが大切です。
食欲や体重の変化が気になるとき、健康診断で指摘を受けたときなどは、無理をせず医療機関に相談してくださいね。
大府市中央町の内科・消化器内科 村瀬医院
院長 村瀬和敏(総合内科専門医・消化器病専門医・消化器内視鏡専門医)


