🩺 寒くなる前に気をつけたい!血圧・糖尿病など生活習慣病の悪化に注意
朝晩の冷え込みが感じられるようになりましたね。
この時期は、気温の変化にともなって血圧や血糖値が上がりやすくなる季節でもあります。
寒くなる前の今こそ、日常の過ごし方を見直しておきましょう。
❄️ 寒さと血圧・血糖値の関係
気温が下がると、体は熱を逃がさないように血管を縮めます。
その結果、血圧が上がりやすくなります。特に朝起きてすぐや入浴前後は急激に変化するため注意が必要です。
高血圧の方だけでなく、健康診断で「少し高め」と言われた方も油断できません。
また、冬は体を温めるためにエネルギーを多く消費する季節。
その分「食欲が増す」「味の濃いものが食べたくなる」などの変化も起こり、
糖尿病や脂質異常症をお持ちの方は、血糖値・コレステロール値が上がりやすくなる傾向があります。
🥢 冬前に見直したい生活習慣のポイント
① 食事:塩分・糖分を控えめに
寒い時期は鍋料理や汁物を食べる機会が増えますね。
けれど、スープをすべて飲み干すと塩分の摂りすぎになってしまいます。
汁は半分程度にして、野菜やきのこ類をたっぷり入れると栄養バランスも良くなります。
また、みそ汁の味噌を少し薄めにするだけでも塩分量を減らせます。
甘いものや間食も、暖かい部屋でつい手が伸びてしまう季節。
お菓子の代わりに果物を少しだけ、間食は1日1回までを目安にしましょう。
② 運動:寒くても体を動かす習慣を
寒さで外出が減ると、運動不足になりがちです。
でも、軽く体を動かすだけでも血圧や血糖値の安定に役立ちます。
おすすめは、朝のストレッチや室内でのラジオ体操、買い物ついでのウォーキングなど。
「1日合計20〜30分」を目標に、無理のない範囲で続けていきましょう。
寒い日は、昼間の暖かい時間帯に歩くのが安全です。
③ 入浴:急な温度差に注意
冷えた体を温めるお風呂は気持ちいいものですが、急に熱いお湯に入るのは危険です。
血圧が急上昇して「ヒートショック」と呼ばれる状態を起こすことがあります。
入浴前は脱衣所を暖め、お湯の温度は38〜40℃のぬるめに設定しましょう。
湯船にゆっくりつかって体を温めることで、血流が良くなりリラックス効果も得られます。
④ 睡眠・ストレス管理も大切に
寒くなると寝つきが悪くなったり、早朝に目が覚めたりする方も増えます。
睡眠不足は血圧や血糖コントロールに影響します。
寝る前はスマホを控え、温かい飲み物で体を落ち着けてから休みましょう。
また、ストレスも血圧上昇や過食の原因になるため、自分なりのリラックス時間を持つことが大切です。
🩸 冬前にチェックしておきたいこと
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最近血圧を測っていない
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健康診断で「血糖値が高め」と言われた
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運動量が減って体重が増えてきた
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外食や惣菜が多く、塩分を摂りすぎている
ひとつでも当てはまる方は、早めのチェックと生活改善を意識しましょう。
家庭用の血圧計で朝・晩の測定を習慣にするのもおすすめです。
☕ まとめ:冬を迎える前に体の準備を
気温が下がると、血圧や血糖値の管理が難しくなります。
でも、少しの工夫で体調はしっかり守れます。
食事・運動・入浴・睡眠のバランスを整えながら、無理せず続けていくことが大切です。
寒さが厳しくなる前に、「いつもの数値」を確認しておくことが、健康維持の第一歩です。
気になることがあるときは、早めに医療機関へご相談ください。
大府市中央町の内科・消化器内科 村瀬医院
院長 医師 村瀬和敏(総合内科専門医・消化器病専門医・消化器内視鏡専門医)
地域の皆さんの健康を守る“かかりつけ医”として、
血圧・糖尿病など生活習慣病の相談にも対応しています。


