帯状疱疹ワクチンでつらい痛みを防ぎましょう
今回は「帯状疱疹(たいじょうほうしん)ワクチン」についてです。
帯状疱疹とは?
帯状疱疹は、水ぼうそうのウイルス(※水痘・帯状疱疹ウイルス)が再活性化して起こる感染症です。子どもの頃に水ぼうそうにかかったことがある人なら、体の中にウイルスが潜んでおり、加齢やストレス、免疫力の低下などをきっかけに再び活動を始めることがあります。
主な症状:
- 体の左右どちらか一方にピリピリする痛み
- 発疹や水ぶくれ
- 帯状に現れる赤み
- 一部の方では後遺症が残り神経痛が長期間続くことも(帯状疱疹後神経痛)
発症リスクが上がる年齢は?
50歳以上になると、免疫の働きが低下するため発症リスクが高くなります。
特に70代では10人に1人が発症すると言われています。
帯状疱疹は「ワクチン」で予防できます!
現在、日本では帯状疱疹を予防するためのワクチンが2種類あります。接種後に罹患した場合、後遺症を防ぐ効果もあります。
- 乾燥弱毒生ワクチン(商品名:ビケン)
- 1回接種
- 生ワクチンのため免疫力が落ちている方は接種できないことがあります
- 効果は約5年程度とされています
- 接種費用は比較的安価
- 不活化ワクチン(商品名:シングリックス)
- 2回接種(2~6か月の間隔)
- 不活化ワクチンなので、免疫が低下している方でも接種可能
- 効果は10年以上持続するとされ、予防効果も生ワクチンより高いといわれています。
- 接種費用は生ワクチンよりは高価
費用:
- 不活化ワクチン(シングリックス)接種:1回あたり22000円
- 生ワクチン(ビケン)接種:9500円
大府市民で65歳以上の方は補助金があり、65・70・75・80・85・90・95・100歳以上の方は
- 不活化ワクチン(シングリックス)接種:1回あたり6500円
- 生ワクチン(ビケン)接種:2600円
で接種できます。
上記以外で50歳以上の方は
- 不活化ワクチン(シングリックス)接種:1回あたり12000円
- 生ワクチン(ビケン)接種:5500円
で接種できます。
当院でも、多くの患者さんが補助制度を利用して、通常よりかなり安く接種されています。
👉 補助を利用するには?
- 接種を受けるワクチンの種類を決めます。
- ワクチン接種前に電話(0562-47-8000)または直接保健センター窓口で申請し予診票を受け取ります。
- 当院へ電話をいただき予約をします。
大府市のサイトもご参照ください。
接種が推奨される方
- 50歳以上の方
- がん治療中、糖尿病、慢性疾患などで免疫が低下しやすい方
- 帯状疱疹に一度かかったことがある方(再発予防)
当院でも接種される方が増えています。
当院での接種について
当院では、生ワクチン・不活化ワクチンいずれも取り扱っております。
ご希望の方は受付またはお電話にてご予約ください。
補助金の利用についても、スタッフが丁寧にご案内いたします。
最後に
帯状疱疹は「命にかかわる病気」ではありませんが、その痛みと後遺症は非常につらく、生活の質を大きく下げます。
だからこそ、予防できる今のうちに、ワクチンという選択肢をぜひご検討ください。